いじめ総合対策【第3次】下巻_2025_2版
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106【被害の子供:中学校第2学年 男子】学校サポートチーム定例会での協議担任は、生徒Aらが生徒B(男子)のかばんを蹴飛ばす状況を発見し、校長に報告学校サポートチーム臨時会議にて対応の検討担任は家庭訪問をし、生徒Aの保護者と面談 不登校傾向がある生徒A(男子)たちは、登校すると他の生徒を冷やかしたりからかったりしていた。家庭の協力もあまり得られず、改善が見られない状況が続いていた。学校いじめ対策委員会での協議第4部いじめをしない、させない、許さないための意識の醸成互いの個性の理解規範意識の醸成保護者プログラム望ましい人間関係の構築いじめ問題への対応事例教員研修プログラム地域プログラムいじめ問題への対応事例 副 校 長「学校サポートチームの定例会が近日中にあるので、S S W「該当生徒の家庭訪問をして、状況を確認してみま保 護 者「そうですね……。私も最近手に負えなくなっているので、そういうことも必要なのかもしれませんね。」学年主任「A君たちは、ほかの生徒たちが真面目に行動すると、冷やかしたりからかったりします。指導はしていますが、家庭の協力も得られず、改善が見られません。」支援策を検討してもらいましょう。」す。」主任児童委員「A君の保護者は、私のかつての同級生だから、相談に乗ってみますよ。」※SSW(スクールソーシャルワーカー)担  任「校長先生、A君たちがB君のかばんを蹴飛ばしてからかっていました。彼らの行動はエスカレートしてきています。早急に対応する必要があります。」校  長「臨時の学校サポートチーム会議を招集しましょう。」主任児童委員「A君の保護者も、養育に悩んでいました。」ス ク ー ルサポーター「このまま放っておくと、犯罪につながってしまう可能性があります。A君らは万引きで指導したことがあるので、私から声を掛け注意してみましょうか。」PTA会長「でも、B君が仕返しされないか心配です。」生活指導主任「学校としてB君を絶対に守ることを保護者に伝え、理解を得ておきます。」担  任「私は1年生の時からA君を見ていますが、本当はとても優しい子なのに、最近、何かに悩んでいるのか行為がエスカレートしてしまっているように思うんです。学校としては、今のうちにA君のためにも、厳しく指導をすることも必要と考え、元警察官の方に話をしてもらおうと思っています。もちろんその後のフォローは私たちでいたします。」6 学校サポートチームを活用して対応した事例

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