いじめ総合対策【第3次】下巻_2025_2版
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 「学校いじめ対策委員会」へ報告する体制が確立していたため、全教職員の共通理解の下に、一貫した指導と、速やかな対応が実現した。94事案発覚からの情報共有児童Bからの報告による事実の確認加害児童への対応被害児童への対応学校体制と関係 機関等との連携異学年の集団への対応 異学年が関わる休み時間や登下校時での問題であったため、見守り担当教員による行動観察、継続的な支援を行った。また、地域や保護者による通学路ボランティアパトロールとの情報交換を密に行ったことにより、児童の人間関係を把握することができた。異学年交流による人間関係づくり クラブ活動や委員会活動、1学年から6学年の編成で活動を行う縦割り班では、自分で判断して行動する力、所属意識と高学年としての役割意識の向上に焦点を当てた。教職員が、児童の主体性を高めるために、目的や内容を明確にする場を設定したり、一人一人を丁寧に見て、変容や伸びを称賛することによって、自尊感情や自己肯定感を高めたりする取組を行った。「学校いじめ対策委員会」の機能取組の経過概要事例が解決に至ったポイント第4部いじめをしない、させない、許さないための意識の醸成互いの個性の理解規範意識の醸成保護者プログラム望ましい人間関係の構築いじめ問題への対応事例教員研修プログラム地域プログラム教員研修プログラム・ 担任は学年主任に報告した。・ 学年主任は、生活指導主任に報告するとともに、児童Aの保護者に電話で状況を伝えた。・ 児童らと児童Aの靴を探した。⇒ 発見した。・ 「学校いじめ対策委員会」にて事案を「いじめ」と捉え、今後の対応と役割分担を決定した。・ 担任は、児童Bから最近の児童Aの気になる様子の情報を得た。・ 新たな情報を学年主任に報告した。・ 関係児童の担任へ報告した。・ 「学校いじめ対策委員会」で、複数教職員による聞き取り態勢を確認した。・ 児童C、児童Dの聞き取りから、新たな児童Eの関与が判明した。・ 児童Aの保護者に、これまでの経緯を説明するとともに、児童C、児童D、児童Eの保護者に状況を伝えた。・ 担当学年と生活指導主任を中心に、靴を隠した動機、それぞれの思い、言い分をじっくりと聞いた。他人の痛みを理解できるよう、指導を根気強く行った。・ 担当学年の教員とスクールカウンセラーが、児童Aの不安を解消するための支援を行った。また、週に一度、担任と児童Aが個別に面談する時間を設定するとともに、適宜、スクールカウンセラーとも面談を行い、その後の様子の確認や心のケアを行った。・ 校内における休み時間や登下校の様子を観察するための校内体制を整え、複数の教職員で児童を見守った。・ 民生・児童委員、児童館の職員に、いじめの実態を伝え、該当する児童の様子の見守りを依頼した。

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