いじめ総合対策【第3次】下巻_2025_2版
97/124

95 児童 A は、周りの雰囲気を感じ取ったり、友達とうまくコミュニケーションを図ったりすることが不得意である。また、こだわりが強く協調性に欠けるため、周囲とトラブルになることも多い。学級内で、次第に児童Aを敬遠する雰囲気が感じられたが、児童Aが気にする様子は見られなかった。 ある日、担任は、児童 A の座席の一つ後ろの児童 B が、児童 A に対して必要以上に避ける態度をとっていることに気付いた。担任は児童Bの様子をしばらく見守っていたが、班で集めて提出するプリントを児童Aのものだけ集めなかったり、児童Aが落とした消しゴムを蹴ったりする行動が見られたため、その日の放課後、児童 B と個別面談を行った。児童 B は児童A の行動が不快であり、嫌悪感が増していったという主旨の話をした。 三日後、児童Aの保護者から校長に電話があり、同じ学級の児童の保護者から、学級内での児童 A の様子を心配する話を聞き、事実ならば納得がいかないとの話があった。第4部いじめをしない、させない、許さないための意識の醸成互いの個性の理解規範意識の醸成保護者プログラム望ましい人間関係の構築いじめ問題への対応事例教員研修プログラム地域プログラム教員研修プログラム児童の特性に応じて関係機関等と連携した事例〈事例の概要〉 □ 取組の経過□ 事例からの学び

元のページ  ../index.html#97

このブックを見る