いじめ総合対策【第3次】上巻_2025_2版
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躇早 期 発 見第1部未 然 防 止早 期 対 応重大事態への対処  することなく、スクールカウンセラーに相談できる環境を作るため、小学校では高学年に進級した時期、中学校・高等学校では入学したばかりの時期に、学校生活への不安や人間関係上の悩みを抱くことが想定される小学校5年生、中学校1年生、高等学校1年生を対象に、年度当初の早い時期に、スクールカウンセラーによる全員面接を実施する。 ④④ 全全校校でで実実施施((特特別別支支援援学学校校をを除除くく。。)) ⑥⑥ 各各学学校校でで工工夫夫・・改改善善 限られた時間の中で、全員面接を更に意義あるものにするには、どのような工夫が考えられますか。 全員面接実施前に、対象の児童・生徒全体に向けて、スクールカウンセラーから自己紹介を行うとともに、直接メッセージを伝えることで、児童・生徒の「相談すること」に対する抵抗感を和らげることができます。 また、事前に学習や生活の様子、家庭環境、性格傾向、発達上の課題等について、対象学年の担任とスクールカウンセラーで情報共有することにより、面接の際のポイントが明確になり、実施効果を高めることが期待できます。 児童・生徒が抱えやすい悩みをリストアップしてアンケート等に示し、選択させることで、児童・生徒が自分から全てを説明しなくてもよいように工夫を行っている学校もあります。 全員面接をグループ形式で実施する場合も、事前アンケートの回答から意図的にグループを構成し、共通の話題の中で悩みを話しやすい雰囲気づくりを行ったり、気になる様子が見られた児童・生徒については、グループ面接後に個別で話を聞くなどの対応を行ったりすることも大切です。 スクールカウンセラー による全員面接は、平成 26 年度から全ての小・中・高等学校で実施していますが、どのような成果がありますか。 年度当初の早い段階で、児童・生徒とスクールカウンセラーとの間で、「顔の見える関係」ができることにより、いざというときに相談しやすくなる、継続的な相談につながるといったケースが多く挙がっています。また、全員面接をきっかけとして、教員とスクールカウンセラーが連携して子供の支援に当たるという体制が構築され、学校全体の教育相談体制の強化につながっているという報告も多くあります。 54((小小学学校校55年年、、中中学学校校11年年、、高高等等学学校校11年年対対象象)) ウウ ススククーールルカカウウンンセセララーーにによよるる全全員員面面接接等等のの実実施施 エエ いいじじめめ相相談談ポポスストト、、学学校校いいじじめめ相相談談メメーールル等等のの取取組組 子供が 躊 全員面接が効率的かつ効果的に実施されるよう、事前に子供に対してアンケートを実施し、その記載を確認しながら面接を行うなどの工夫について、学校の実態に応じて、スクールカウンセラーを含む「学校いじめ対策委員会」で実施方法を協議する。 教職員は、全員面接の事前や事後の指導を通して、子供が、いじめを含め悩みや不安がある場合に、いつでも「スクールカウンセラーに相談しよう」と思えるよう、意識の啓発 ⇒119〜124 ページ参照 を図る。 QQ AA QQ AA 子供たちや保護者が、ほかの人に知られないように、教職員に相談できるようにするため、「いじめ相談ポスト」を設置したり、「学校いじめ相談メール」を開設したりする。 また、学校ホームページから電子メールにより相談できるようにするなど、学校ごとに多様な方法により相談の受付を的確に行う。 ちゅうちょ

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