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ワクチンを打ちたいけど...。

教室にて

げん「なあゆづき、コロナウイルスのワクチン打った?」

ゆづき「先週ね」

げん「俺もだよ」ゆづき「これで安心して出かけられるようになればいいな」

ゆづき「ひろとくんはもうワクチン打った?」

ひろと「僕は…」

(病院にて)医師「コロナウイルスのワクチン接種は少し様子を見た方が良いかもしれませんね」

ひろとの父「そうですか」

ひろと「友達もみんな打つって言うし僕も早く打ちたいんです!」

医師「気持ちはよく分かりますが ひろとくんの病気を考えると今すぐにワクチン接種を勧めることができないんだよ」

ひろとの父「先生のおっしゃるように今は少し様子を見ることにしよう」 医師「しばらくはしっかり感染予防をして過ごしてくださいね」

ひろとの心の声(僕はコロナウイルスのワクチンを打てない)

ひろと「僕は… 打たないんだ ワクチン」

げん「え! 何で?」 ひろと「まあ、いろいろね…」 ゆづき「ふ~ん」

ひろとの心の声(それから友達は僕から遠ざかるようになった)

友達の声「人にうつすかもしれないのにな」「近づかない方がいいかもね」「周りのことも考えてほしいよ」

ひろとの心の声(そんな声を直接聞くこともあった)

ひろとの心の声(僕だって本当はワクチンを打ちたいんだ なのに… なのに…)

(相談室にて)スクールカウンセラー「持病のこと友達には伝えていないのね?」

ひろと「はい 普通に生活していて特に困ることもないし…」「周りに気を使わせたくないので…」

スクールカウンセラー「なるほど そうなんだね」

スクールカウンセラー「病気じゃなくてもいろいろな理由でワクチンを打てない人や 打ちたくないって思う人もいる」

スクールカウンセラー「でも それで避けたり陰口を言うのは間違いだよね」

ひろと「はい 僕もとても嫌で…」「どうしたらいいか分からなくて」

スクールカウンセラー「話してくれてありがとう このことは担任や管理職の先生にも伝えて、学校の先生たちみんなで対応したいと思うんだけど いいかな?」

スクールカウンセラー「なにより君や、君と同じように苦しんでいるかもしれない人のためにも」

ひろと「はい お願いします」

ひろとの心の声(後日、担任の先生とも話をした)(先生は家に電話をしてくれて 学校全体で対応することを約束してくれた)

学校いじめ対策委員会」で、その対応について協議が行われ、ひろとの友人には個別指導が、全校生徒にも改めて指導があった

・ワクチンの接種は強制ではないこと。 ・周囲にワクチンの接種を強制してはいけないこと。

・身体的な理由や様々な理由によってワクチンを摂取することができない人や接種を望まない人もいること。また、その判断は尊重されるべきであること。

(後日 朝の教室にて)げん「おう ひろと! 待ってたぞ!」 ゆづき「ひろとくん おはよう!」

げん「ひろと~ 今日のテストで出そうな問題教えてよ~」

男子生徒「これみんなに聞いて回ってるんだよ」「なぁひろと どう思う?」

ひろと「げん、お前… 相変わらずだな!」

(皆の笑い声)

様々な理由でワクチンを接種できない人や、

接種を望まない人もいます。

 

そのような人たちに、

あなたは、どのように接しますか。

 

一緒に考えてみましょう。

~新型コロナウイルス感染症に関連する偏見や差別意識の解消を図る教材~

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